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保険悪用例:ギリシャ人患者一家の話
げろんと医院、人口2万5千人程度の田舎町にあります。
ワイン醸造販売が主産業の小さな田舎町ですが、大学病院のある大学町からは20キロの距離、町外れに病院もあり、ありとあらゆる専門医が集まっているため、家庭医としての仕事は比較的やりやすい環境にあります。

小児科医院も3軒あるので、子供の患者さんが来ることは非常に少ないのです。
ところが、子供を診察することもたまにはあります。
特に多いのが、トルコ系の患者さんやギリシャ系の患者さん一家の子供たち。
ギリシャ系とは言っても、彼らはトルコとの国境付近出身で、「ハッサン」とか、「モハメド」とか、トルコ系かと間違える名前が多い。多分、ムスリムなのでしょう。


彼らの多くは、子供をつれてくるのは、予防接種が必要なときだけ。
それ以外の時には、親や祖父母が処方箋だけを取りに来ることが多いのです。
大体は、Paracetamol(アセトアミノフェン)など、子供によく処方される解熱鎮痛剤の処方を求めます。
時には、ステロイド吸入だったり、患者さんを診察しないで処方するのは、ためらわれる場合もあります。
どちらにしても、親は定期的に子供の処方箋を取りに来るのに、子供は来ない。

子供の薬剤代は負担がゼロだったりするので、「子供の名前で処方すれば、大人用でも薬剤負担額がタダになる」という皮算用ではないかと疑っていますが・・・。

先日、たまたまうちの受付嬢が薬局で、あるギリシャ系の若い女性とその姑が薬局の奥さんと口論しているのを目撃しました。
どうやら、小児科で保険処方を断られ、私費処方された薬(というか、吸入用器具)の薬剤代を「払わない」と言い出して、薬局の方が「それでは薬を売ることは出来ない」と言ったことが原因。
そして、その2人、その直後にげろんと医院に来院。

「子供が喘息のような症状なので、吸入用器具を処方してくれ」と受付で、言い出したのです。

受付嬢からの情報で、事情を知ったろん夫、子供の母親と姑を診察室に呼びいれ、
「喘息のような症状の子供の薬を、診察することもなく処方することはできない。小児科に行って診てもらってくれ」
と、説明。

すると、姑は「喘息の子供を動かすことはできない」と主張。
ろん夫が、「そんなに酷いなら、救急医を呼ぶべきだ。」と応酬したのです。

姑のほうは、そのうち諦めたのか物を言わなくなりました。

ところが今度は、子供の母親が文句を言い出しました。

「お父さんの時には、診てもらえて(いや診察してないんですが・・・)処方してもらえたものが、どうしてダメなのか?」と大騒ぎ。
ろん夫が「自分は一般医。子供は基本的に小児科に行くべきである」と主張。
すると、子供の母親、「そんなことは、今まで一言も言わなかったじゃないか。我々を騙したのか??」と、毒づきまして・・・。

その時点で、ろん夫はぶちギレ。
「処方出来ないといったら、処方できない。どうしても処方して欲しいなら、小児科に行くように」と怒鳴り、さすがのギリシャ女性2人も、その場は引き下がって帰っていきました。

これでおしまい・・・と思ったら、まだ続きがあったのです。







ギリシャ系姑、3日後の月曜日に再び1人で来院。
ろん夫とまた交渉を始めました。

「喘息の孫にステロイド吸入を処方してくれ」


ろん夫、「診察にも来ない子供の処方箋は出せない。ましてやステロイドなんてもってのほかだ」と断り、小児科への紹介状まで出しました。

この姑、「小児科には何歳まで診てもらえるんだ? うちの子供は、4歳だから、もう無理なんじゃないか?」などと再び、げろんと医院で処方箋をもらうための交渉開始。
ろん夫が取り合わなかったら、今度は、自分のための家庭用簡易血糖測定器用のセンサースティックの処方を求めはじめました。
実は、このセンサースティック、特定のケースに限って保険処方が認められるのですが、「薬剤処方予算の範囲内で」という規定になりますので、げろんと医院では滅多に処方しないことにしています。


どこまでも「保険処方」にこだわる患者さん、げろんと医院には多いです。
残念ながら、一部の薬剤(インスリン・抗てんかん薬など)をのぞいて、一般医では四半期ごとに処方できる薬剤の予算(患者さん一人当たり)が決まっていて、それを超えると、保険医協会からの警告が届いたり、保険医協会から違約金を取られたりします。患者さんの財布は傷まなくても、こちらの財布が傷む仕組みになっています。


こういう事情、患者さんは知っているのか知らないのか・・・。
知っていたとしても、「自分の知ったこっちゃない」って感覚なんでしょうね。
自分の財布さえ傷まなければ、モラルもへったくれもない。

この手の患者さん、どうやら同僚たちの話を聞いても、どこにでもいるようです。
ブログを読んでいらっしゃる日本人の皆さんには、信じられないような話でしょうね。


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ろん夫、いつも大変だね~ってことで、ねぎらいの
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Praxisでのひとコマ | 19:55:13 | トラックバック(0) | コメント(2)
コメント
そりゃ大変ですね
あきらかに子供のためじゃないですね~~(爆)
黙っておけばつけ上がるのは、どこにでも居るでしょうが、4歳で小児科にかかれないなら、誰が小児科に行くのでしょうかね(笑) お疲れさまです♪
2011-05-11 水 08:42:17 | URL | アルペン55 [編集]
アルペンさんへ
> あきらかに子供のためじゃないですね~~(爆)
*********
そうですよね。
チリも積もれば山となる・・・・のとおりで、こういう輩が後を絶たないから、独逸の社会福祉制度は破綻寸前なんだろうなと思います。

> 4歳で小児科にかかれないなら、誰が小児科に行くのでしょうかね(笑) お疲れさまです♪
**********
私も不思議です。
義父の患者さんは、こういう世話ばかり掛かる手に負えない人が多くて、夫がいつも手を焼くのです。
2011-05-11 水 19:44:46 | URL | げろんと [編集]
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