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もし赤ちゃんが日記を書いたら
太郎が生まれて、すでに一ヶ月が過ぎました。
幾人の先輩ママさんたちから、「新生児のうちは表情も乏しくて、つまらないけど・・・」と聞いていたのですが、げろんとはそうは思っていません。
これは、げろんとが別の視点から太郎の様子を見ているからかもしれません。


今までにも書いてきましたが、もともと専門は教育学。
私の独逸での最重点分野は、成人・老年教育ならびに、異文化教育(というか多文化教育)関係だったのですが、お世話になった教授が児童・幼児心理分析家だったこともあり、この分野も少し深く突っ込みました。
また、教育学でDiplomという資格を得るには、心理学と社会学が必須科目として課されましたので、当然、発達心理学も副専攻として授業を受けました。

そんなわけで、日本にいたときも含め、学生時代に勉強した知識が頭の片隅に残っていまして・・・。

そうすると、太郎の反応というのが、「あ~、なるほど。あの本に出ていた通りだわ!!」と思える場面が多くて、観察するのが楽しくて仕方ないのです。
私が今の時期、特に参考にしているのは、Daniel N. Sternの書いたTagebuch eines Babysという本です。
決して最新の本ではないのですが、赤ん坊の視点で成長の過程がつづられている、なかなか興味深い試みの本です。(邦題:もし赤ちゃんが日記を書いたら)
独逸での6年間の大学生活で、恐らく2~3度は読んだはずなのですが、妊娠中にもう一度読み返してみました。
口述試験の文献にも選んだ覚えがあったのですが、いやはや、内容をすっかり忘れておりました。
(実は、試験勉強の際には、時間が無くて、最初の部分にあった全体の要約部分だけ読み返したんです。←相変わらず、ズルイというか・・・とほほ。)

Stern(スターンと英語読みします)によれば、「生後6週間ごろになってくると、寒色・暖色の区別がはっきりついてくるほど視力が発達し、特に明暗の境目の部分を注視することが多くなる」そうなんですね。
つまり、生まれてすぐに、母親の顔を見ることができないのは当たり前。

それを踏まえて太郎を観察してみると、なるほど・・・と思うわけです。

彼が書いたことの全てが正しいわけではないといわれてもいます(←私の教授が言った)が、心理分析家の視点らしく、面白い本です。何と言っても、読みやすい独逸語でして・・・。
子育てに興味のある方、あるいは暇な方、独逸語の練習にもなりそうですので、よろしかったらどうぞ。






英語版(これがオリジナルなんですが)





こちら、日本語版(↓写真なしなので、赤い文字をクリックしてください)。

もし、赤ちゃんが日記を書いたら

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勉強机 | 16:40:24 | トラックバック(0) | コメント(6)
化石のチカラ
休暇後、げろんとが追われていたのは、げろんと医院の郵便受けに山のように届く、ダイレクトメールやろん夫が読まない医学雑誌を断る作業でした。

50通はあったかと思われる通販の広告、薬や医療器具の宣伝、読む暇がなくたまる一方の医学雑誌(ほとんどは、ろん夫父が集めていたもの)を断るのは、なかなか時間が掛かりました。
なかには、宣伝と一緒に試供品を入れてくれる会社もあり、役立ちそうなものもあったので、残念だなと思ったのですけど・・・。

その中で私が気に入ったのは、こちらでした。

ginkgo kapseln


あら、これだけじゃ、ちょっとわかりませんね。
これで、いかがでしょうか?

ginkgo blatt

見てのとおり、イチョウの葉っぱ。
上の写真のソフトカプセルは、イチョウ葉エキスのカプセルでした。

さて、このイチョウ葉カプセルですが、ドイツ語版ウィキによれば、このエキスに含まれているTerpenoidenという成分がイチョウ葉にしか含まれておらず、合成不可能だということで、アメリカではわざわざ、このエキスを抽出するためにイチョウの栽培がなされているそうです。
なぜ、そんなに人気なのか??

このイチョウ葉エキスが、認知症に有効であると言われているからです。

実際に、独逸の薬局でも、このイチョウ葉を置いていないところは見かけないくらいですので、人気のある製品なのでしょう。
人気だけでなく、WHOのATCコード(解剖治療化学分類法)においても、神経系薬剤・抗認知症薬Antidementivaとして、分類された製剤なのです。(コード:N06DX02) WHO・ATCコードのサイトより


ところが、ここ数年の間に、大掛かりなアメリカからの新しい治験結果が立て続けに発表され、「イチョウ葉エキスの認知症(特に記憶力、言語、集中力などの領域)に対する有用性は、統計上証明できない」というようなことを言われるようになりました。

出典:DeKosky, ST. et al.: Ginkgo biloba for Prevention of Dementia. In: JAMA 2008; 300(19); 2253–2262 & Snitz, BE. et al.: Ginkgo biloba for Preventing Cognitive Decline in Older Adults. In: JAMA 2009; 302(24), S. 2663–2670


そこで、私げろんと、たった数粒のカプセルしかないので、長期投与の結果はわかりませんが、イチョウ葉カプセルが実際に効くのか効かないのかを、試してみようと飲んでみました。
やっぱり、長期で服用したわけじゃありませんし、この記憶力の急激な低下は、イチョウ葉だけじゃダメですねえ。

相変わらず、買い物リストを作ったものの、食卓に忘れたまま、スーパーに出かけたり、人の名前が覚えられなかったり、ダメでございます。

そんなわけで、「生きる化石」イチョウ葉をもってしても、簡単に記憶力障害を直すことはできるわけではないかと思います。
気休め程度にというのはかまわないかもしれませんが・・・。

実際に、「生きる化石」をサプリメントとして飲んでいる方、効果のほどを、ぜひ教えてください。


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イチョウ葉飲む方も、飲まない方も、最後のポチッは、忘れないでね~。

勉強机 | 20:32:04 | トラックバック(0) | コメント(0)
忘却の彼方へ
休暇中は、仕事のことも勉強のことも忘れて、のんびりと過ごすことにしています。
が、ろん夫が家にいれば、苦手な家事のほかに、ろん夫の世話までするわけで、のんびりとは過ごせません。そんなわけで、時間と体力と予算が許す限り、休暇は非日常的空間に飛び出していくことにしています。

読もうと思って買ったのに読む暇が無かった本を、ビーチやプールサイドでのんびりと読むのが、げろんと家の共通の楽しみ。
中には、何年も前から、休暇のお供になっていながら、途中で別の本に夢中になってしまい、いつまで経っても読みかけのままの本もあります。この本がつまらないわけじゃないのですが、トルコ語からの翻訳本で、個人的にはこの訳が読みにくいというか・・・。

そんな反省から、今回は、たった一冊だけ。
それも、ろん夫が子供の頃に読んだという、子供向けの本を持っていきました。薄っぺらく、平易な文法ですが、内容自体は悪くない「児童文学」です。


ところが、出発前に、空港でとある雑誌を見つけてしまい、ついつい買ってしまいました。
独逸の有名雑誌の別冊で、私の専門分野がテーマですので、「自分の休暇のポリシーに反する」と思いましたが、「帰ってから読めばいいんだし」ということで・・・。

実際には、興味のある内容を休暇後まで我慢できるわけがなく、休暇の前半は、この雑誌を読みました。

独逸ではおなじみDer Spiegelの別冊 Spiegel Wissen
これは、2009年から年4回出されているものだったと思います。
今回のテーマは
Die Reise ins Vergessen. Leben mit Demenz
忘却への旅 ~ 認知症との生活

でございました。


結論から言えば、これはあくまでもジャーナリストが書いた記事で、学術記事ではありませんので、大学の先生方が書いている論文とは別の次元で捉えるべきものだということ。
しかし、とても重要なメッセージがこの一冊を通して、しっかりと伝わってきます。

「認知症への理解は、ドイツ社会においては、まだまだ深まっていない。患者も家族も、一人ぼっちにされている」
というメッセージです。

詳しくはシュピーゲルのサイトをご覧いただければわかるかと思いますが、大きく分けて4つの視点から認知症について説明されています。

1.患者本人の視点
2.家族の視点
3.専門家の視点・最新の研究成果・保険や法律に関する問題
4.社会的観点から見た認知症

これらは、認知症を理解するうえで欠かすことの出来ないポイントです。
広く浅くという印象はぬぐえないものの、しっかりと要点を抑えた構成は、「さすがシュピーゲル」と言えるでしょう。

げろんとが尊敬するエンゲル教授は、
「患者本人の視点を変えることは不可能であり、患者本人がどんな状態なのかを、家族や介護者、専門家、そして社会が理解することにより、認知症患者さんへの対応が変わっていくように努力をしなければならない」という観点から、
介護する家族と患者とのコミュニケーションの質の向上に役立つように、Psycho-Educationというプログラムを提唱しています。

しかし、家族や介護者だけががんばってみても、社会全体からの支えがなければ、認知症の進行と共に高まる負担で、介護者・家族が共倒れになってしまいます。
このシュピーゲルの別冊は、社会が認知症への理解度を高めるための手助けになる一冊であり、ひいては、介護する家族が孤立無援の状態にならないようにするための、大切な入門書となるのではないでしょうか。

ジャーナリストの書いた文章というのは、比較的読みやすい文法と単語で構成されています。
独逸語をかじったことのある方で、認知症に興味のある方は、一度挑戦なさってもいいかなと思いましたので、ここでご紹介させていただきました。


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勉強机 | 20:43:05 | トラックバック(0) | コメント(4)
傷つきやすい脳と心 うつの原因
うつというテーマの締めくくりとして、前回の記事の補足程度の短い文章を。
(これも、Mahlberg博士の講義資料よりの抜粋です。)


うつの原因として、「定説」となっているのは、


個々が持ち合わせている身体的・人格的要素に、深刻な生活経験がストレスの原因として加わることにより、ストレスから立ち直れない人がうつになりやすいということだそうです。

身体的要素とは、
脳内の神経伝達物質やアドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミンなどのホルモン分泌、遺伝などです。

人格的要素には、
たとえば、成功願望の強い人、家庭環境や住環境、学習性無力感(英・learnd helplessness 独・Erlernte Hilflosigkeit)などが揚げられます。

この「学習性無力感」とは、長期にわたり、抵抗や回避が困難な状況下に置かれている人(や動物)が、次第に回避行動や抵抗するという行動を起こさなくなってしまう状況を示します。
いつも失敗している人は、「何をしたって、結局、自分は失敗してしまう」と最初から、行動を起こすことをやめてしまうという心理状態で、うつ病との関連性が指摘されているのです。


さて、ストレスを引き起こす原因となる深刻な生活経験とは、何でしょう。

精神科領域では、「その人が生活する文化圏では、普通に起こりうる経験であり、ごく一部の人にとっては、それがうつ病の原因となるほどのストレスとして知覚される」という定義になっています。
例としては、失業、両親やパートナーの死、別離、慢性的な過度のストレス状態などですが、結婚や第一子の出産といった、本来ならおめでたいはずの出来事も、時には、大きなストレスの原因となるのです。

ここで、区別されなければならないのは、「心的外傷後ストレス障害・PTSD」との違いです。
トラウマは、普通に生活している状態ではありえない事件や災害に巻き込まれてしまったときに使う言葉で、「これを経験した人のほとんどが、同じように苦しむであろう」状態に使われる言葉。
急性期の症状は、24時間以内に喪失することが多い。
と、Mahlberg博士は説明しています。

しかしどうなんでしょう??
ドイツで高齢者の心理療法に携わる方々の間では、「戦争のトラウマ体験を、何十年も過ぎた今頃になって、初めて語りだす高齢者が多い」と言われています。
げろんと自身も、老人リハビリ病院で実習をしたときに、「手術の麻酔中に、急に思い出した」と言いながら、戦時の恐ろしい体験を語り始めたご老人がいました。これは、心理学で言われる「抑圧」が関わっているので、24時間以内に症状が喪失するどころか、60年後の現在に、初めてトラウマ体験と向き合うことになったわけですから、博士の説明とは一致しません。

トラウマのメカニズムというのは、もしかして、精神科医や心理療法士の間でも、様々な見解があるのかもしれませんね。


傷つきやすい脳と心を持った人でも、困難な生活体験をしても、必ずうつ病に苦しむわけではありません。
ストレスの大きさや、周りのサポート、そして個々のストレスとの共存方法(あるいは、ストレス克服法)などとも影響しているわけですから、うつ病の治療というのは、投薬だけでなく、様々な面から患者さんをサポートし、患者さんがストレスと生きる力を与えていくという、多角的な治療が必要となるわけですね。



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短い文章っていったのに、結構長いじゃない?
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勉強机 | 13:53:50 | トラックバック(0) | コメント(7)
届かない心の叫び~高齢者のうつ(2)
高齢者のうつの第二段として、確定診断の難しさを取り上げてみたいと思います。

以下は、Mahlberg博士の講義資料より抜粋しています。



高齢者のうつは、様々な理由から、家族、友達、介護専門職員だけでなく、医療従事者にも気づかれないことがあります。

理由その1
高齢者のうつの特徴として、「身体症状が顕著に現れる傾向にある」ため。
うつの身体症状:睡眠障害(Schlafstoerungen)、体重低下を伴う食欲不振(Appetitmangel mit Gewichtverlust)、疼痛(schmerzen)、虚脱状態(Kraftlosigkeit)、消化不良(Verdauungsstoerungen)など(前回アップした記事にもご紹介しましたが・・・)

理由その2
認知症と誤診されがちのため。
高齢者のうつの症状として、認知障害が出ることがあります。これも、前回の記事に記しました。
このほかにも、認知症初期の症状がうつと類似していることが多く、これが誤診を招く原因となっているのです。
たとえば、以下の症状です。
罪悪感Schuldgefuehle、
絶望感Hoffnungslosigkeit、
心の落ち着きが無い状態Unruhezustaende、
睡眠障害Schlafstoerungen、
欲胴不足Antriebsmangel、
物事に興味を持てなくなる状態Interesseverlust、
社会とのかかわりからの退避Sozialer Rueckzugや、
自殺行為・願望Suizidalitaetのほか、

記憶力障害Gedaechtnisstoerungen、
見当識障害Orientierungsstoerungen、
集中力障害Konzentrationsstoerungen
といった、認知症初期症状がみられます。

理由その3
うつの原因を、加齢による喪失体験だけに求めることが多い。
実際には、高齢者でもそうでない人も、うつの原因は、個々の持つ「うつになりやすい素因」と生活からのストレスとが相まっているというのが、精神科領域での定説となりつつあり、この「うつの素因」と向き合うことも、治療を進める上では重要なのです。



認知症とうつの差別化を診断するには、多くの場合、経過観察をしながらということになるようです。
認知症の場合には、恐らく、この間に、認知症状が進んだり、別の症状が出てくる場合もありますので・・・。
ただ、この二つの疾患を差別化することは、治療方針も予後もまったく違ってきますので、とても重要です。

うつは、投薬、心理療法、作業療法、理学療法、音楽療法などにより、再発の危険はあれど、症状をしっかりと押さえ込み、患者さんが日々の生活を豊かにすることが可能だからです。
認知症は、もちろん、周囲の工夫と思いやり、正しい治療方針により、日々の生活を豊かにすることはできますが、基本的には、現在の医学では「完全治癒は望めない病気」ですので、投薬やそれ以外の療法で進行を抑えることができても、治すことはできません。

認知障害や、身体的症状に隠れて、なかなか治療者や介護者、家族に届かない心の叫び

これが、高齢者のうつの最大の特徴だと言われています。
家族や介護者、医療従事者の注意深い観察により、この心の叫びに、敏感に耳を澄まし、正しい治療を施すことが、高齢者のうつの治療で重要なポイントとなるのです。




やはり試験前にアップをすることは不可能でした。
試験当日は、4時半ごろ起床。お弁当を作りながら、コーヒーをすすり、最後の復習。
6時15分に家を出て、朝8時から1時間、試験と格闘してきました。
毎度ながら「一夜漬け」っぽい勉強でしたが、成績はともかく合格はするはずです。


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勉強机 | 17:44:03 | トラックバック(0) | コメント(0)
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